作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 向山貴彦、宮山香里- 価格: 796円- 配信日: 2016年6月27日
どんな作品か
『ビッグ・ファット・キャット』シリーズで知られる向山貴彦が手がけた長編ファンタジーで、本書はその第2巻にあたる。宮山香里の挿画とともに紡がれる物語は、貧しく孤独な少女フィツと、人間の世界を見定めるために遣わされた妖精ペチカの出会いを軸に、世界の命運をめぐる壮大な物語へと展開していく。児童文学の装いをまといながら、大人の読者にこそ深く刺さる寓話として長く読み継がれてきた作品である。
読みどころ
ひねくれて心を閉ざした少女が、他者と関わりながら少しずつ変わっていく過程の描写が本作の核だ。優しいだけではない厳しさを含んだ世界観と、それでも人を信じようとする物語の姿勢が、読後に強い余韻を残す。挿画が物語の空気を支えている点も味わいどころである。
こんな人に
骨太な物語性のあるファンタジーを求める人、児童文学の枠を超えた寓話をじっくり読みたい人に薦めたい。シリーズを通読してこそ真価が分かる作品である。