作品データ
DMMブックスの一般ノベル(日本文学)。著者は小野寺史宜。価格1650円、2019年12月6日配信。
どんな作品か
群馬の山あいの村で、歩荷(ぼっか)として山小屋へ荷を運んで生計を立てる祖父に育てられた青年・江藤瞬一。高校卒業とともに上京し、東京の下町で日雇いのアルバイトをしながら暮らす彼の日々を描いた物語です。祖父から受け継いだまっすぐな心が、都会で出会う人々との関わりのなかで少しずつ周囲を温めていきます。
読みどころ
派手な事件が起こるわけではなく、瞬一が「まち」で人とつながりながら生きていく等身大の歩みが、丁寧な筆致で描かれていく点が魅力です。祖父の生き方に通じる誠実さが、都会の人間関係のなかでどんな意味を持っていくのか——静かに胸に沁みる成長物語です。
こんな人に
『ひと』など小野寺史宜の温かな人間ドラマが好きな方、優しい気持ちになれる物語を求める方におすすめです。