作品データ
区分: 一般ノベル / 著者: 宇佐美まこと / 価格: 770円 / 配信日: 2017-04-20
どんな作品か
ミステリー・サスペンスに分類される長編小説で、地方の因習や人間関係の澱みを背景に事件が展開していく作風で知られる作者による一冊である。時間軸を行き来しながら過去の出来事が現在に影響を及ぼす構成が持ち味とされる書き手であり、本作もその路線に連なる作品と見られる。複数の視点人物を通じて事件の背景が徐々に浮かび上がる構成になっていると考えられ、閉ざされた地域社会ならではの空気感も描写の軸になっていると見られる。
読みどころ
登場人物それぞれの内面や過去に踏み込みながら真相へと迫っていく筆致に注目したい。じわじわと不穏さが積み重なっていく展開を好む読者に合う一冊である。断片的に示される事実が終盤にかけてつながっていく組み立ても本作らしい読み応えといえる。
こんな人に
派手などんでん返しよりも、じっくりと積み上げる社会派のミステリーを求める人に向く。人間関係の重さを含んだ物語をじっくり読みたい人にも合う。