作品データ
DMMブックスの一般ノベル(日本文学)。著者は平野啓一郎。価格902円、2021年9月1日配信。読売文学賞を受賞した長編小説です。
どんな作品か
亡くなった夫が、実は「まったくの別人」だったと判明するところから物語が始まります。愛した相手は一体誰だったのか——その正体を追う弁護士を語り手に、人が名前や過去を捨てて生き直すこと、他者を愛するとはどういうことかを深く掘り下げていきます。ミステリの骨格を持ちながら、アイデンティティをめぐる思索的な人間ドラマです。
読みどころ
他人の人生を「引き受ける」という行為を軸に、在日や差別、家族の連鎖といった重いテーマを静かに織り込む筆致が読みごたえを生みます。平野啓一郎らしい端正で内省的な文章が、読後まで問いを残します。
こんな人に
人間の本質やアイデンティティを問う骨太な文学を求める人におすすめです。