作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 有川浩- 価格: 660円- 配信日: 2016-06-18
どんな作品か
『図書館戦争』シリーズなどで知られる有川浩による、理系男子たちの青春小説である。舞台は成南電気工科大学の「機械制御研究部」、通称キケン。危険人物ぞろいと恐れられるこのサークルに集った男たちが、実験、ロボット、学園祭のラーメン屋台と、無駄に全力な日々を駆け抜ける。かつての部員が学生時代を振り返る形式で語られる物語だ。
読みどころ
男子学生たちの悪ノリと情熱がとにかく楽しく、声を出して笑える場面が続く。一方で、回想形式という構成が効いており、「あの頃は二度と戻らない」という切なさが物語全体を包んでいる。バカ騒ぎの日々が眩しく愛おしいものとして立ち上がってくる終盤は、青春小説として屈指の余韻を残す。
こんな人に
大学生活やサークルの空気を懐かしみたい社会人にまず薦めたい。理系の出身者なら共感できる場面も多いはずだ。笑って最後にしんみりしたい人、有川浩のエンタメ職人ぶりを味わいたい人にも向く一冊である。