作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は重松清。価格638円、2016年5月20日配信。
どんな作品か
家族小説の名手として知られる重松清が手がけた長編で、少年の過酷な半生を描きます。閉塞した土地と家族の崩壊のなかで、居場所を失った主人公が孤独と絶望を抱えながら生きようともがく姿を追う、著者の作品群のなかでも特に重く切実な物語です。
読みどころ
二人称を交えた特徴的な語りが、読み手を主人公の孤独へと深く引き込みます。救いの見えにくい状況のなかで、それでも人とのつながりや祈りに手を伸ばそうとする描写が胸を打ちます。人間の弱さと尊厳を真正面から見つめる、重松作品の凄みを味わえる一冊です。
こんな人に
重厚で読み応えのある人間ドラマや、痛みと救いを描く社会派の文学を求める方におすすめです。