作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は芦沢央、660円・2016年5月20日配信。
どんな作品か
高校生の娘を突然亡くした父親が、その死の真相を探っていく心理サスペンス。学校で何が起きていたのか、少しずつ明らかになる人間関係の綻びを、緊張感のある筆致で描き出す。芦沢央のデビュー長編で、のちに「イヤミス」の名手と呼ばれる作風の原点にあたる一冊。
読みどころ
喪失と向き合う父親の視点と、周囲の人物それぞれの思惑が交錯する構成が読ませる。日常のすぐ隣にある悪意や罪悪感を丁寧にすくい取り、ページをめくる手を止めさせない。読後に人の心の陰影を考えさせる余韻を残す。
こんな人に
心理描写の濃いサスペンスや、静かに不穏さが増していく物語が好きな人に。