作品データ
DMMブックスの一般ノベル(日本文学)。著者は角田光代。価格1760円、2016-12-03配信。
どんな作品か
幼い我が子を死なせたとして裁かれる母親の裁判に、補充裁判員として関わることになった一人の女性を描く長編小説です。他人の事件だったはずの出来事が、審理を追ううちに自分自身の育児や結婚生活と重なり合っていきます。角田光代が母であること・家庭であることの内側を静かに掘り下げます。
読みどころ
被告と裁判員、まったく違う立場にいるはずの二人の女性が、少しずつ響き合っていく構成が印象的です。日常のささやかな言葉やふるまいの中に潜む息苦しさが、丁寧な描写で積み上げられていきます。読み手自身の足元も問われるような手ざわりがあります。
こんな人に
家族や子育てをめぐる心の機微を描いた文学を読みたい方におすすめです。