作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は貫井徳郎。価格902円、2016-12-03配信。山本周五郎賞を受賞した長編です。
どんな作品か
一人の幼い子どもの死という出来事を軸に、それに至るまでに関わった大勢の人々の姿を丹念に描く群像劇です。誰か一人が明確な悪意を持っていたわけではない――。しかし、それぞれの小さな身勝手や無責任、油断が積み重なり、思いもよらない結末へと連なっていきます。
読みどころ
「加害者は誰なのか」という問いを、社会全体に向けて突きつける構成が最大の読みどころです。登場人物一人ひとりの言い分には、どこか身に覚えがあり、他人事とは思えません。ミステリーの枠を超えて、人間の弱さと責任のありようを問う重厚な一作。読み進めるほどに、張り巡らされた因果が姿を現します。
こんな人に
社会派の重いテーマに向き合う小説が好きな人、人間の心理を鋭くえぐる物語を読みたい人におすすめです。