作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は横山秀夫。880円・2016年12月3日配信。警察組織の内側を描いた長編です。
どんな作品か
阪神・淡路大震災が起きた日の朝、N県警本部で警務課長が姿を消します。県警の幹部たちはこの失踪をどう扱うかをめぐって動き出しますが、彼らの関心は行方そのものよりも、自分の立場や組織の体面へと向かっていきます。大災害の報道が流れ続けるなか、庁舎のなかでは別の緊張が高まります。
読みどころ
捜査ではなく、組織で生きる人間同士の駆け引きが物語の中心にあります。キャリアとノンキャリア、本部と現場といった立場の違いが、会話の一つひとつに滲みます。ミステリーの形式を借りて人間の弱さを描く、横山秀夫らしい手法が徹底された一作です。
こんな人に
警察小説や組織を描いたドラマが好きな人、保身や打算を鋭く描く物語を読みたい人に。