作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は門井慶喜。748円・2018年2月2日配信。図書館のレファレンスカウンターを舞台にした連作長編です。
どんな作品か
市立図書館の調査相談課に勤める和久山隆彦が主人公です。タイトルも著者名もあやふやな利用者の記憶を手がかりに、目当ての一冊を探し当てるのが彼の仕事。一方で市の財政難から図書館の廃止論が持ち上がり、和久山は日々の調査と並行して、図書館そのものの存在意義を問われる状況に置かれます。
読みどころ
断片的な手がかりから本を特定していく過程が、そのまま推理の手順として組み立てられており、謎解きとして読めるのが面白いところです。検索システムだけでは届かない領域に人の力が要るという主張が、物語の形で示されます。図書館という場所の役割を考えさせるテーマも一本通っています。
こんな人に
本や図書館を舞台にしたミステリーが好きな人、日常の謎を扱う連作を読みたい人に。