作品データ
DMMブックス文芸・ラノベのミステリーシリーズ第11弾。著者は望月麻衣。561円・2019年3月1日配信です。
どんな作品か
葵が大学2年生となった夏、京都を舞台に物語は動きます。大丸での修業を終えたばかりの清貴のもとへ、会社を辞めた高校時代の先輩・日野が訪れます。秋の風物詩である永観堂への誘いを投げかける日野の言葉には、何らかの事情がありそうです。また、「円生の独白」と題された章では、長年謎とされてきた円生の過去が明らかにされます。静謐な京都の街並みと、登場人物たちの内面が交錯する導入部から幕を開けます。
読みどころ
シリーズ通算11作目となる本作は、前作までの伏線回収と新たな展開のバランスが取れた構成となっています。清貴と葵の関係性の深まりや、日野というキャラクターを通じた過去の断片が浮かび上がる過程は、ファンにとって嬉しい仕掛けです。京都の季節感と、探偵小説特有の知的な楽しさを両立させた読み応えのある一冊として知られます。
こんな人に
「円生」シリーズのこれまでの流れを追ってきたい人、京都の雰囲気を楽しみながらミステリーを読みたい人に。