作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 道尾秀介- 価格: 1430円- 配信日: 2023-06-16
どんな作品か
『向日葵の咲かない夏』などで知られるミステリー作家・道尾秀介による、写真と文章を組み合わせた実験的な作品集である。一枚の写真に短い文章を添えることで、写っている被写体の背後にある物語や過去を浮かび上がらせる。SNSの投稿のような気軽な見た目でありながら、読み終えた瞬間、あるいは少し経ってから、ぞくりとした意味が立ち上がってくる仕掛けが凝らされている。
読みどころ
いわゆる「意味がわかると怖い」タイプの読み味を、写真という現実の質感と掛け合わせた点が新しい。一編一編はごく短く、どこからでも読めるが、写真を見直し文章を読み返すうちに印象が反転していく体験は、叙述の技巧に定評のある道尾秀介ならではだ。長編とは違う、瞬発力で読ませるミステリーの形を楽しめる。
こんな人に
短い時間で少しずつ読める本を探している人、考察しながら読むのが好きな人に向く。活字が苦手な相手にミステリーの面白さを勧めたいときの一冊としても使いやすい。