作品データ・買い時
価格は2,090円。中央公論新社より2025年10月に刊行された単行本である。アマゾンや楽天など主要書店で入手可能で、電子書籍版も配信されている。
どんな作品か
高校生の少女たちの友情と、新興宗教団体をめぐる怪奇事件が交錯する青春ホラーミステリーである。九州の田舎町を舞台に、喧嘩別れした親友・美央が新興宗教団体「NI求会」に入会し、学校を辞めてしまったことから物語が動き出す。美央を取り戻そうとする凛音は、同じくNI求会に家族を奪われた便利屋の男・ビビと協力し、施設への潜入を試みる。一方その頃、町では両目を抉られた若者の変死体が次々と見つかり、やがて土地に祀られていた祠との因縁が浮かび上がる。
著者の町田そのこはこれまで心の機微を描く作品で知られてきたが、本作はホラー要素を前面に打ち出した新境地の一作である。伊坂幸太郎の著作『楽園の楽園』が作中に登場する点も話題を呼んだ。
読みどころ
それでも最終的な着地点の良さと、読後感の爽やかさを評価する声は複数見られ、王道のホラー展開の中に友情物語を織り込んだ構成は、著者の持ち味を新しい形で楽しめる一冊となっている。
この作者・サークルについて
町田そのこは、心を抉るような人間ドラマを得意とする小説家である。本作は単行本として刊行され、帯には「著者新境地」と銘打たれた。
