作品データ
DMMブックスの小説(日本文学)。著者は長月天音。924円・2025年10月24日配信。角川文庫で刊行が続く「キッチン常夜灯」シリーズの四作目にあたります。
どんな作品か
路地裏で夜から朝にかけて営業する洋食店「キッチン常夜灯」を舞台にしたシリーズです。チェーンのレストランで店長を務めるみもざが、仕事で張り詰めた気持ちをほどける場所としてこの店に通い、寡黙なシェフの作る一皿と、そこへ集まる客たちの事情に触れていきます。巻ごとに料理が題に掲げられ、連作短編のかたちで進みます。
読みどころ
夜更けの店という設定が、昼間には言えない事情を語る舞台としてよく効いています。料理の描写が具体的で、温かいものを口にする場面の安心感が丁寧に書かれます。読み進めるうちに、常連客それぞれの背景が見えてくる構成です。
こんな人に
食べ物の出てくる連作短編が好きな人、寝る前に少しずつ読める穏やかな物語を探している人に。