作品データ
DMMブックスで配信されている小説(日本文学)。著者は朝比奈あすか。価格1,870円、2024年12月18日配信。
どんな作品か
いじめ問題に正面から切り込んだ長編小説。共働きで忙しい日々を送る母・美保のもとに、小学5年生の息子が学校のベランダから転落して骨折したという知らせが届く。理由を尋ねても口を閉ざす息子。わが子はいじめを受けていたのではないか——真相を探るなかで、美保自身の小学校時代の記憶までもがよみがえっていく。
読みどころ
「普通の子」という言葉に込められた、子ども社会の残酷さと危うさをえぐり出す筆致が鋭い。加害と被害はどこで分かれるのか、大人は何を見落としているのか。子を思う親の視点と、かつて子どもだった大人の記憶が重なり合い、読者にも当事者としての問いを突きつけてくる。終盤の展開にも注目したい意欲作だ。
こんな人に
いじめや教育をテーマにした社会派の物語、心を揺さぶられる人間ドラマを求める読者に。