作品データ
DMMブックスの小説(ミステリー・サスペンス)。著者は浅倉秋成。1,320円・2021年9月18日配信。のちに『六人の嘘つきな大学生』などで知られる著者の、デビュー長編にあたる作品です。
どんな作品か
他人の背中に幸福度の数字が見える、本を破ることで願いを叶えられるなど、それぞれ変わった能力を持つ四人の高校生が主人公です。望んで手に入れたわけではない力を持て余していた彼らが、ある出来事をきっかけに互いに関わり合っていきます。特殊設定を入り口にしながら、話は次第にひとつの謎へと収束していきます。
読みどころ
ばらばらに置かれていた要素が終盤で一本につながる構成が、この作者の持ち味です。デビュー作の時点ですでにその手つきが表れており、伏線の張り方に感心させられます。能力そのものの派手さより、それを抱えた四人の心情を丁寧に追っているため、読後感も落ち着いています。
こんな人に
伏線が回収される快感を味わいたい人、特殊設定ミステリーが好きな人に。