作品データ
- 区分: 一般ノベル- 著者: 坂口安吾- 価格: 572円- 配信日: 2021-07-25
どんな作品か
『堕落論』『白痴』で知られる無頼派の作家・坂口安吾が、戦後間もなく発表した本格探偵小説である。山奥の旧家に招かれた詩人や作家ら一癖ある男女が集うなか、連続殺人が発生する。入り乱れた人間関係と愛憎を背景に、事件は「不連続」に見える不可解な様相を呈していく。発表時に読者への犯人当て懸賞を仕掛けたことでも知られ、探偵作家クラブ賞を受けた、日本ミステリー史に残る一作だ。
読みどころ
純文学の書き手が挑んだ謎解きでありながら、トリックと論理は正面から読者に挑戦してくる。心理の裏を読む大胆な着想が推理の核心にあり、人間のエゴや欲望を容赦なく描く安吾の筆が、単なるパズルを超えた読み応えを生んでいる。
こんな人に
クローズドな人間関係のなかで起こる連続殺人ものが好きな人、古典ミステリーの名作を押さえたい人に向く。日本文学と探偵小説の交差点を味わいたい読者にすすめたい。